在留資格には注意しよう!!
2021/09/02
弊所、顧問先で最近よくお問い合わせがある在留資格の件について、注意点等を説明させていただきます<(_ _)>
外国人アルバイトを採用する時は、面接時など採用フローのどこかで「在留カード」を提示するよう、応募者に促してください。
在留カードを見ることで、その人物が「就労可能かどうか」を見極めることができます。
最初にご覧いただきたいのは「就労制限の有無」です。
こちらには、「就労不可」、「指定書により指定された就職活動のみ可」といった記載があります。
「◎」は就労可能です。
「○」、「△」は、許可や追加の確認が必要なケースです。
一つずつ見ていきましょう。
カード裏面の最下部に「資格外活動許可欄」とあります。
ここに「許可」と記載されている場合は、アルバイト就労可能です。
許可がない場合は、当該留学生に許可を申請するように促してください。
採用時に許可がなくても、「雇用開始前」に資格外活動許可を申請することで「就労可能」です。
資格外活動許可申請は、留学生本人か、または企業による代行も可能です。
これは「外国人留学生の場合」と考えていただいて結構です。
画像は「留学生の在留カード(見本)」です。
画像赤枠の箇所に「在留資格」とあり、隣に「留学」と記載されています。
外国人留学生は知識を日本で学ぶために滞在しています。そのため彼らに付与される在留資格「留学」では、原則として就労は認められません。
しかし「資格外活動許可」を得ることで、外国人留学生もアルバイトが可能になります。
「資格外活動許可」の有無はカードの裏面にてご確認ください。
ワーキングホリデーで日本に滞在する外国人も、アルバイト就労が可能です。
その場合、就労制限の有無は「指定書により指定された就職活動のみ可」と書かれています。
ワーキングホリデーでの滞在の場合、在留資格は「特定活動」に当たります。
この場合、在留カードと併せて「指定書」を確認してください。
指定書には、ワーキングホリデーでの滞在であること、就労に関わる情報が記載されています。
尚、「特定活動」にはワーキングホリデーでの滞在ではないケースも含まれます。そのため採用の際は、在留カードだけではなく、必ず「指定書」も確認してください。
応募者の在留カードに「就労制限なし」と記載されている場合、アルバイトでの雇入れが可能です。
「就労制限なし」の在留資格は、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の4種類あります。
上記4種類は「身分・地位に基づく在留資格」ですので、日本人の場合と同様、活動に制限がありません。
追加の確認等をせずに、アルバイトとして雇い入れることができます。
就労不可のケースでは、在留資格「留学」の他にも「文化活動」と「家族滞在」が該当します。この場合も留学生と同様に、資格外活動許可が必要です。
こちらと併せて、雇入れの際は「在留期間」も確認しましょう。
在留資格と併せて、その資格の範囲内で「いつまで滞在していいか」という具体的な「在留期間」が示されています。
また在留カードには有効期限があります。
- 在留期間の範囲内か
- カードの有効期限内か
こちらも併せてご確認ください。
双方に問題がない場合、雇入れ可能です。

- 就労制限の有無(必要に応じて「資格外活動許可」や「指定書」も)
- 在留資格
- 在留期間
- 有効期限
以上4点が採用前に必要な必須確認事項です。
ここからは、採用後の必要な「ハローワークの届出」に関する情報や、在留カードに関して知っておくと良い情報(在留カード番号照会方法)をご紹介します。
外国人アルバイトの採用後は、速やかにハローワークへと「外国人雇用状況に届出」を行う必要があります。
届出の際は「在留カード番号」の記載が必要です。
在留カード番号は、カード右上に記載されている「英字2桁、数字8桁、英字2桁」の情報です。
令和2(2020)年3月1日以降から、在留カード番号の記載が必要になります。採用後は注意しましょう。
届出の方法は、「雇用保険被保険者となる外国人」と「雇用保険被保険者以外の外国人」の場合で異なっています。
詳細は厚生労働省の「Webサイト」でご確認ください。
在留カードの「偽変造防止対策」は、出入国在留管理庁のWebサイトに掲載されています。
対策内容は、次の5つです。
- MOJの文字がグリーンに変化する。
- カード左側がピンク色に変化する。
- 左右に傾けることでホログラムが3D的に動く。
- 見る角度を変えることで、文字の白黒が反転する。
- 暗所で見ると、透かし文字が入っている。

変更後の住所は裏面を見ることで確認できます。
在留カードを持つ外国人が日本滞在中に住所の変更を行った場合、14日以内に変更後の住居地を届け出なければなりません。
法務省入国管理局のWebサービス「在留カード等番号失効情報照会」で、在留カードの照会を行うことができます。
こちらのサービスでは「在留カード番号」と「有効期間年月日」の入力によって、在留カードの有効性を確認することができます。
また、専用の携帯アプリもありますので、そちらもご活用ください<(_ _)>